普段、婚活をされている中で、なんとなく、惰性で高学歴の男性が集まっている婚活パーティーや合コンに行っていませんか?
友人や知人が高学歴の方だけを結婚相手の候補にしているから、なんとなく自分もそのような基準で婚活をしていませんか?
検索エンジンを調べ、婚活パーティーなどの募集情報を見ていますと、「高学歴」という言葉がたくさん躍っています。
これだけ、「高学歴」というラベルが並ぶと、高学歴者間での競争があり、もう高学歴というもの自体が価値を持たないんじゃないか?とも思えてきます。
自分にとって相手に何を求めているか、結婚した後の理想の生活は人それぞれなはずなのに、安易に「高学歴」のラベルを男性に求めがち・・
そういった方に「学歴と結婚の関係」について改めて考察していきます。
御自分にとって、「相手の学歴」がどういう価値・意味をもつのか、しっかりとポジショニングをしていただいて、健やかで満足感のある婚活を行なっていただきたいと思います。
学歴と相手の価値との相関性を考える
まず、相手の学歴と相手の価値にどのような相関性があるのでしょうか?
ここで改めて考えていきたいと思います。
仮説1.学歴が高いと高収入である確率が高い?
2019年現在、こちらにはかっちりとした相関性が無いように思います。
大手勤務の出世頭でもない限り、今サラリーマンの年収もどんどん減少傾向にあります。
また、「お金を稼ぐ」能力と学歴の相関性は今どんどん少なくなっています。
「ポスドク問題」など、大学で学び続けることの社会的リスクも取り沙汰されております。
スタートアップの事業やブロガー、Youtuberなど、独自の活動で高収入を得ている人も増えてきており、高収入と学歴の相関性がどんどん少なくなっています。
仮説2.学歴が高い人は人間性も高い?
これも相関性があるとは言い難いと思います。
確かに、受験をかいくぐるにあたって、禁欲的に努力することで理性や落ち着きが高くなるような傾向もありますが、
高学歴であれば逆にその成功体験に全能感をもってしまい、極端に上から目線であったり、弱者に対して冷たかったりと人格的に難がある場合も多々あります。
理性や落ち着きは大切な要素ではありますが、学歴との相関性はあるのか?と言われたら、必ずしも必要条件になっているわけではありません。
学歴を求める伝統的な日本の風土
日本では、戦後から伝統的に、学歴に大きな価値を見出す社会でした。
江戸時代の士農工商の身分制度から、産業社会への転換に社会全体が向かっていきます。
その産業構造の、第一次産業→第二次産業・第三次産業への転換の中で、「高速で大量に事務処理を行なえる人材」「ビジネスマンとしての教養が優れた人間」への要請が非常に高まっていき、文章読解能力や計算能力を付けるための高等教育の需要が高まっていきました。
企業社会が国内で発達していくにつれ、高速で大量に事務処理を行なえ、教養を持った人材が社会で大きな役割を担うことになり、「立派な学歴を得ること」が「日本型立身出世」と表裏一体の関係となっていきました。
学歴がひとりあるきをしだした現代
そういった社会的な背景の中で、現代では良い大学に入ることが立身出世の必要条件になり、いつからか、「良い大学に入ること」が自己目的化する時代が到来しました。
「いい大学に入れば明るい未来が約束される」という共通の物語を信じていられたので、受験戦争と呼ばれる、過当に受験生の競争が激化する時代が到来、予備校や塾、通信教育などの教育産業も発展しました。
そのような状況で、あたかも「学歴が高いことだけが価値を持つ」かのような社会通念が長い時間をかけて出来上がってしまいました。
学歴でラベル付けをすることが、いろいろな場面で効率的で、経済・社会的要請にも合っていたともいえるし、現代の日本社会にもそのような側面は根強く残っている部分はあります。
高学歴を求める場合でも個別具体的に考える
こういった検討を経て、あなたの結婚生活の理想に高学歴な人が必要となった場合でも、またその「高学歴」という中で、いろいろと細かく相手を見ていく必要があります。
例えば、同じ「高学歴」のカテゴリでも、理系と文系ではタイプが違いますし、学部卒と院卒でも違います。また、東京の有名私大卒と地方の国立大卒でも大きくタイプが違います。
高学歴のフィルターをかけた後には、やはり人間性を個別具体的に見ていく必要があります。婚活を進めていくときにも、単純な卒業した学校のレベルや学んできたこと以外の、人間性の部分をしっかりと見ていく必要性があるでしょう。
大切なのは、卒業した後の人生
とは言いましても、高学歴の相手探しの中で、相手の何を見るか?というところが具体的にわからないかもしれません。
具体的に考えていくと、やはり、「学校を卒業した後にどういう人生を送ってきたか」ということが大切になってきます。
例えば、自信を持って新卒で入社した会社で大きな挫折があり、そこから自信をなくしてしまい、社内ニートのように会社に在籍している人もいます。学歴は高いものの、どこか厭世的で疲れた印象を残す場合が多いです。
婚活活動中にも自身の学歴のみを頼りに婚活を進めている場合が多いです。
また逆に、学歴はそこそこであっても、その方にマッチした仕事に出会い、活き活きとキャリアを積み重ね、学歴に起因するアゲインストな力に負けず、苦労しながらその逆風を突破して、そこで積み重ねた技術や知見で高い収入や社会的信頼を積み重ねている人も一定数います。
これは主観ですが、「挫折を経験した人間のほうが土壇場で強い」傾向があるように思います。
土壇場で強くいられる人のほうが、人にやさしくできます。
そのような方を選んだ方が、結婚生活が豊かになる可能性が高い場合も多くあると思います。
婚活を進めていく中で、相手の学歴のみでなく、「卒業した後にどういう人生を送ってきたか」ということをしっかり見ていく必要があるでしょう。
自分が結婚相手に求めるものは何かをゼロベースで考える
「何となく高学歴が良いから」、「惰性で」、「婚活といえばセオリーとしてそうだから」、何となく高学歴な相手を探していませんか?
例えば結婚後に物質的に豊かに、経済的に豊かに暮らしたいのであれば、高学歴でなくても収入が高い相手を探せばいいと思います。
また、子供に高い教育を受けさせたいのであれば、ある程度高学歴で頭のいい相手のスペックは必要でしょう。
例えば、あたたかい家庭の雰囲気を作りたいとお考えなら、やさしい人を選べばよいし、ジェンダー的な「男らしさ、強さ」の象徴のような頼りがいのある人を求めるなら、消防士などの屈強なタイプを選べばよいと思います。
結婚生活に必要なものをもう一度整理してみよう
現代は、先述のように、「学歴信仰」という一つの物語が共有された時代が崩壊しつつあります。
学歴さえあれば、安定して幸福な人生が送れる、という時代ではなくなっています。
なので、理想の人生も個々に設定される必要があるし、理想の結婚生活も、その理想の人生に合わせて、個別具体的に設定される必要があります。
つまり、結婚に求める戦略性というのは、個々の結婚の理想像によるので、「婚活といえば、単純に高学歴の相手を求めること」という固定観念を緩めて、ゼロベースで少し落ち着いて再検討してみましょう。
きっとあなたに合った素敵な出会いがみつかると思います。